新型iPhone料金が競争始まる

 ドコモからもiPhoneが販売されることになって、ついに販売も始まったが案の定品薄状態のようで、ここは慌てて契約に走る必要もなさそうである。すでにスマホ自体が陳腐化しつつあり、いち早く手に入れることがあまり意味のないことになっている。むしろ数年使うことを想定して、料金を含めてどういうプランの選択や使い方をするかを見極めた方がよいだろう。

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 数年前、自分のガラケーの調子が悪くなり、消極的ながらこれを機にスマホに切り替えなければダメかなと思いながら、ガラケーの修理を含めドコモの窓口に相談に行ったことがある。ガラケーは復活したが、そのときはスマホテザリングワンセグの両方の機能のあるものという条件を付けると機種が限られてくることがわかった。それ以上にテザリングをやると月に1万円を超える料金になりそうだという算定で、きっぱりと諦めた。自分の感覚では、とても標準的なインターネット接続料金とは思えなかったからである。窓口では「ドコモがiPhoneを出すことにでもなったらまた考える」と言い残して帰ってきた。


 当時とは状況が変わり、ガラケーのままだがWi-fiルータタブレットを持つようになってからは、ほとんどスマホの機能は必要としなくなった(AndroidiPad miniも同じWi-fiルータから接続できている)。Wi-fi利用料金も月3000円台で済む。音声通話部分だけならガラケーで十分なのであり無理にスマホに移行する必要性がない。つくつぐ電話会社が、通話料金とネット接続料金とさらには端末代までごちゃ混ぜにして料金体系を作るところに違和感を覚える。通話料では稼げなくなったからプロバイダの「フリ」をしているかのようである。しかしプロバイダだけなら安いところはいくらでもある。「値下げ」といっているがそれはあくまで電話会社の都合を言っているだけで、そもそもネット接続料金は何が適正なのかを考えてみれば、決して値下げでも優待サービスでもない。プロバイダになったのだとしたら、もっと安い方が当たり前である。


 ドコモとしては慌ててiPhoneの数を売ろうとしても無理だろう。スマホに切替え時に離れた移ろいやすいユーザを必死に奪還したいのかもしれないが、ドコモにとっては長年通信キャリアを変えずにガラケーを維持してきた手堅いユーザこそ大事にするべきで(自分もそうだが)、それらのユーザが満足する形でスマホ移行していったとしたら、自ずと離れたユーザもそれに引かれて帰ってくることだろう。ドコモのサービスは既存ユーザを大切にしない、それが最もユーザを失っている要因であろう。iPhoneのあるなしだけの問題ではない。逆にこれまでiPhoneがなかったせいにはしてほしくないものだ。