Android搭載のネットブックがリリース予定

 なんと、Google Androidが搭載されたネットブックが登場するという。前から噂には上がっていたようだが、ネットブックでトップのシェアを持つAcerから7月から9月に発売される予定だという。

AndroidはNetbook市場で Windows 7 を脅かすか?(ITmedia)
ネットブック好調の陰で、大手卸売業者がLinux搭載モデルを販売中止(COMPUTERWORLD.jp)
Linux搭載ノートPCの返品率は、Windows搭載のものに比べて4倍高い(builder 2008.10.9)

 iPhoneBlackBerryなどのスマートフォンネットブックは、携帯側とPC側の相互からインターネット端末に近づいたものだといえるが、もともと携帯用のOSとして開発されたAndroidネットブックのOSとして、これほど短期間の間に登場することになろうとは思っていなかった。PCのOSが携帯用OSとして軽くしたものを搭載することはありそうだが、まさか逆のことも起こりえたということである。これはAndroidのオープン性によるものであるという。公開当初の評判はともかく、いったん公開されてしまえば、いくらでも改良が可能になるからである。


 いくらWindows 7が出るといっても、ネットブックのような低価格マシンにWindowsのライセンス料は馬鹿にならない。仮に1万円程度だとしてもネットブックの価格で占める割合の2割くらいを占めてしまうことになる。ただでさえ薄利のネットブックなのに、Microsoftに払うライセンス料の負担は大きいのである。これにOfficeのプリインストールまで加わると泣き面に蜂である。


 一方で、ネットブックの当初はLinuxマシンとして販売されていたが、ここに来てLinux搭載モデルを販売中止にする業者も出てきたという。Linux搭載モデルの需要が低いからだという。Windowsだけに慣らされてしまった一般ユーザは、多少コストがかかってもやっぱりWindowsが必要だというわけだろうか。それに代わってAndroid搭載のネットブックがどこまでWindowsに迫れるのか、期待されているという。従来の発想で「Officeが快適に動かなければダメ」というのならば何も変わらないだろう。しかしネットブックは本来Webサービスクラウドを利用してこそのものであろうから、Webが使えれば十分という発想ならばWindowsにこだわる必要はない。後はパフォーマンスの問題である。Googleの思惑通りになれば、スマーフォンでAndroidネットブックでもAndroidとなることになるだろう。


 それにしてもネットブックLinuxの需要がないというのは、やや意外でもある。プリインストールされたネットブックはいらないということではないのか。Linuxを使える人間ならば、スペック的にWindows搭載マシンを購入しても、自分で後でWindowsLinuxに入れ替えたり、追加でインストールしているのではないかと思っている。それとGoogleにはgOS(実質はUbuntu)もあったはずだが、それよりもAndroidの方が可能性が高いという判断だったのだろうか。