GoogleはBingを意識するか
GoogleもMicrosoftの新検索サービス「Bing」に警戒している?Bingが米国市場向けに正式に公開されて、そろそろ評価も出てきそうであるが、Googleは敏感に反応しているようである。さっそくBingとGoogleのアルゴリズムの違いを追跡しているようである。
グーグル、MS新検索エンジン「Bing」対策に乗り出す?--米報道(CNET Japan) 「ユーザーがWeb世界を変えていく」 Googleマリッサ・メイヤー副社長来日(ITmedia)
新サービスへのご祝儀相場もあってか、6月に入ってMicrosoftの検索シェアが10%を超えたという。このまま推移していったとすれば、GoogleもBingを意識せざるをえなくなっていくだろう。Googleも検索部門での独占が、そのままでいるまでも続くとは考えていなだろう。
MicrosoftのYahoo!買収失敗に対する回答の1つが、このBingの投入なのだろう。巨大な広告費用もかけているから、Yahoo!買収資金のプールをBingの開発、広告に投入したともとれるだろう。
ライバルが存在することは技術の進歩にとってはよいことだが、それが新興企業ではなく、またしてもMicrosoftだというところがやや残念ではある。Yahoo!などはGoogleに次ぐ検索シェアを持っているとはいえ、これから検索のための開発投資を行う余裕はないだろう。検索ジャンルではまだまだ創造の余地があるのだとしたら、むしろWolfram|Alfaあたりに頑張ってもらいたいと思う。
それにしてもMicrosoftはネット事業の中でも、ブラウザではFirefoxやChromeに追い上げられてIEはシェアを減らしつつあるが、今度はGoogleのベースになっている検索分野では、真っ向から切り崩そうとしている。しかし、今やその動向は単一のサービスの成否ではなく、クラウドや携帯分野も含めたトータルの構図で評価していかなければならないだろう。戦線は拡大される一方に見える。