Windows 7 日本語版も10月22日発売
七夕の願掛けではないが、Windows 7日本語版の発売日が米国などと同じ10/22になることが正式発表された。時差を考えれば、むしろ先行発売になるのではないかというのはともかく、現在では同日発売は当然だろうが、問題はその後である。
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Windowsの発売といえば盛り上がったのは1995年のWindows95である。午前0時に開店する秋葉原のPCショップに行列ができていたほどである。その後、Windows VistaはWindows95以来10年ぶりのWindowsの盛り上がりになるのではないか、などという報道もあったが、今では笑い話に近い。Windows 7の必要性を強調するほど、Vistaの影が色濃くなってしまうようにも思える。
Vistaの失敗をいかに盛り返すかというMicrosoft側の思惑と、Vistaはスルーしてきて、さすがにPC環境が老朽化してきたユーザ側がどう判断するかということである。そしてその間に金融危機に始まる経済不況の情勢の中での経費が節減される中でのアップグレードをどの時点で可能かということ、そしてネットブックの普及がある。これらとWindows 7の導入の判断が複雑にからみそうである。いや別に複雑ではないが、頭が痛いところであるといえるだろう。
企業はPCを3年以内に買い換えるべき、という話があるがリース期限を考えれば当然ではあるが、Vistaの時代にあえて導入を見送ってきた経緯があるだけに、話はそう単純ではないだろう。なにしろ、VistaやOffice 2007にリプレースした方が業務効率が落ちることが懸念されて見送られたわけであり、その結果MicrosoftもXPのサポートを2014年まで延長せざるをえなくなったわけである。
そのうちにネットブックのブームが起こってくる。スペック的にVistaは無理なのでネットブックの市場も欲しいMicrosoftは、なりふりかまわず一度は販売終了を決めていたXPを急遽安価でプリインストール販売することになる。いまだにネットブックの新機種にはXPが搭載されて発売される。この時期についにソニーのネットブックが出ることになったが、やはりXPのままである。Windows 7の発売日が発表されるとこれは考えてしまう。一時期、ソニーのVAIOには入れ込んで何台か購入したことがある。昔なら触手が動いただろうが、今は別である。いずれWindows 7版ネットブックが一斉に発売されるだろうが、ネットブック用のエディションもはっきりはしない。いっそUSBメモリ版のWindows 7が出てくれれば話は楽で、USBブート可能な旧ノートPCやネットブックにも利用可能になると思えるのだが、こちらも噂の域を出ないようである。
組織での導入を考えれば、デスクトップPCのリプレースはともかく、経費的に考えてネットブックをどうするかということになる。ネットブックはスペックが足りないなどという贅沢な?批判もあるが、そこは背に腹は代えられない。もちろん業務内容によってさまざまではあろうが、自分としては一般利用のクライアントの経費は最小限に留められるネットブックで3年で十分として、そこで浮く経費はクラウドなどへの開発投資に向けた方がよいと考えるのである。