HTML5へのシフトでGoogle Gearsは終了へ

 GoogleのHTML 5へのシフトが進んできている。YouTubeFlashからHTML 5ビデオのサポートを始めたと思ったら、今度はGoogle Gearsの発展的解消のようである。

Google、HTML5へのシフトで「Gears」終了へ(ITmedia)

 デスクトップアプリからWebアプリが普通の移行なら、Googleの場合はWebサービスしか持たないだけに、その逆のWebアプリ側からオフラインモードを可能にするのがGoogle Gearsの技術だった。Gmailなどにアスセス中に何らかの原因でネットが切断されたとしても、オフラインに切り替わってメールの読み直しや送信の自動待機などを可能にしていた。致命的な接続障害でない限り、復旧次第、スムーズにWebサービスを続行できるようなものである。GoogleWebサービスの基盤にもなりつつあった。


 HTML 5の方向性が定まってきたところで、すでにGearsの機能はGoogle Chromeのブラウザに含まれるようになってきたために、Gearsの実質的役割は終わりつつあるということだろう。HTML 5とオフラインモードの関係は、いまいち不勉強で理解できていないが、APIの形で提供されていくことのようだ。Google Chromeはいち早くHTML 5プロパーのブラウザに移行していくとしても、問題は他のブラウザとの関係であろう。少なくともFirefoxIEでのGearsのサポートはしばらく続けることになる。そうなるとHTML 5プロパーのChromeとGearsが必要な他のブラウザが混在することになるだろう。そこでChromeの優位性を強調したいのかもしれないが、やや混乱もしそうである。


 おそらく単なるプラウザの違いというより、ChromeChrome OSとの関係の中でAPIも考えなければならないだろう。Chromeのブラウザを勉強するというより、HTML 5そのものの新機能をよく勉強しなければならないのかもしれない。


HTML5: Up and Running

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徹底解説HTML5マークアップガイドブック

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