松井、開幕戦で試合を決める初本塁打

 松井、開幕戦で勝ち越し打、初ホームランで一夜にして新天地でのヒーローに、いやエンゼルス的には"Halo"になった。衝撃的だったヤンキースでのワールドシリーズ最終戦以来の公式戦で、またしても期待にたがわぬ活躍だった。

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Right off bat, Matsui leads Halos to win(MLB.com)
キリン ファイア プレゼンツ “BIG MATSUI”メッセージキャンペーン開始(毎日jp)
ロスの店「ゴジラ天丼」 松井本塁打で55%割引(毎日jp)

 オープン戦では、膝の調子を見ながらの調整もあってか、それほどぱっとした活躍はなかった。それでも焦る様子もなく、むしろレフトの守備も含めてゆっくり調整しているようであった。開幕に間に合うのか、やや気にもなったがやはり杞憂だったようだ。ここぞという時に必ず結果を出す松井は健在だったようだ。ホームランを打ち、ベンチでハンターとアブレイユはじめチームメートに祝福されるのもいい図だったが、愛車を壊された?モレノオーナーの喜びようも印象的だった。


 エンゼルスファンからすれば、ゲレロに代わる新4番は本当に大丈夫なのかという心配もあったかもしれない。唯一昨シーズンのワールドシリーズMVPという肩書きだけが頼りだっただろう。だが日本のファンからすれば、これが松井本来の姿に映ったはずだ。ヤンキースへ移籍したときのヤンキースタジアムでのデビュー戦で、いきなり満塁本塁打も打った松井だ。メジャーリーグでは勝負強い打者をクラッチヒッターというが、今や松井を語るときの代名詞になったようである。


 しかも、ただ勝負強いだけではない。キャンプ中に数10人もの日本の報道陣が出現したのもエンゼルスにとっては前代未聞だったのに、開幕戦だけあってこれが100人を越えたという。トリー・ハンターいわく「彼は毎日多くの報道陣を連れていても、プレッシャーを感じていない。(シーズンで)あと29本くらい打ってほしい」だそうだが、まだまだ松井のことをよくは知らないようだ。報道陣に囲まれることは巨人に入団した頃から、いや甲子園で騒がれた高校時代からと言えるだろう。松井にとっては、自分が野球をする時の普通の光景である。大観衆の声援を受けることもそうである。そんな中で仕事をすることこそが、自分の使命だと思っているのだろう。それが本当のプロだといわれるゆえんでもある。その姿勢に大きな影響を与えたのは、現役時代に注目されるここ一番ほど強かったこと(天覧試合で2本塁打など)でミスタープロ野球とまでいわれた恩師長嶋監督と、巨人時代4番で、配球の読みで一撃で捉える打法をその背中から多くのことを学んだ落合監督である。それに30本塁打を期待されているが、日本では50本塁打打ったスラッガーである。怪我さえなければメジャーでも40本は狙えるだろう。モレノオーナーの車を壊したペナルティの60本指令はさすがに難しいかもしれないが(笑)。


 日本人も多いロスでは松井とゴジラ人気が盛り上がりそうで、応援団も今後続々と登場しそうだ。MLBビデオには「matsuiland」なるDisneylandの引っ掛けた応援団が登場し、笑ったのはロスのうどん店の「ゴジラ天丼」メニュー登場である。エビの衣がゴジラのブツブツに見えることと逆立ちさせてエンゼルスの「A」のロゴに似せるという。松井がホームランを打った翌日には55%割引の5.5ドルだという凝りようである。さっそく割引となりそうで、本塁打が続くと経営が心配である。また日本からは、松井の赤ヘルメットを予言したあのFIREのキリンビバレッジの高さ10mの"BIG MATSUI"なる巨大バルーンが上陸するという。



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