MacがJavaのサポートを終了する可能性

 AppleFlashに続いて、Javaまで排除するのかとも思えるような発表である。今後MacOSにはJavaは同梱せずサポートしない可能性があるという。

アップル、「Mac OS X」のJavaを更新--今後の同梱中止を示唆(CNET Japan)

 AndroidではJavaの権利をめぐってOracleGoogleに訴訟を起こすし、Oracleの方針によってJavaの命運にも陰りが出ている。Appleというかスティーブ・ジョブズ氏はApple製品にはネイティブ・アプリケーションしか搭載したくないようである。FlashにしろJavaにしろ、クロスプラットフォームを目指しているものであるのが、Appleにはそぐわないという考え方らしい。「オープン」か「クローズト」かの議論は、ここでもあるようだ。昔の言葉でいえば「Apple純正」を貫きたいのだろう。


 それにしてもネット環境でJavaはありふれた技術になっているのに、それを排除するとすれば各方面への影響はないのだろうか。ユーザレベルでは、そもそもMacユーザはそれほど多いともいえないので影響は少ないかもしれない。しかしMacをWebサーバーとしている環境では、Javaは手動でインストールしなければならなくなる。そうまでしてJavaアプリを使いたいかという議論もあるかもしれないが、すでに運用しているWebサービスもあるだろう。


 一番問題と思えるのは、特定メーカーの方針の転換に現実の場での運用が左右されてしまうことである。システム導入の際、非サポートのものを正式には採用できなくなる可能性がある。本来選べるのはメーカーではなくて、ユーザの方であるはずである。だから自由に選べるオープンソースの時代が進んできたといえるのだが、何やらAppleの勢いはその時代に逆行して行きそうに見える。