シャープ電子書籍端末「GALAPAGOS」が発売

 シャープのタブレットGALAPAGOS」が発売された。といっても店頭持ち帰りではなく、購入受け付けになっているそうだ。まだ実物を見たわけでないが、外見はiPadそっくりという感じだろう。多機能端末ということだが、国内的には電子書籍端末に特化した方がうまくいくような気もする。

GALAPAGOSをコンビニでも 購入申込書、2万店で配布(ITmedia)
シャープ「GALAPAGOS」予約開始 電子書籍端末商戦スタート(12.3)
電子ブックストア「TSUTAYA GALAPAGOS」開設、年末までに3万冊..(INTERNET Watch)

 iPadを追撃するタブレットPCには、多くのメーカーが挑んでいるが、ユーザにはまだ実態がよくは見えていない。そんな中でGALAPAGOSがようやく抜け出た形である。ちょうど年末商戦に間に合った形でもある。TSUTAYA電子書籍を配信することになっているだけに、GALAPAGOSの性能ばかりでなく、どれだけ電子書籍コンテンツを安く提供できるかに普及がかかってくるだろう。


 日本人は概して読書好きである。紙の書籍にこだわりのある幅広い年代にまで、電子書籍でなければ手に入りにくいものまで提供できるようになれば、iPadならずとも国内市場で成功できる可能性はある。どちらかといえばPCの代替としてタブレットに期待するよりは、電子書籍リーダーを強調する方がよいと思える。


 ちょっと的外れな例えかもしれないが、かつて国内的にはワープロ専用機というものが流行った。PCと同じようなハードウェアなのに、わざわざワープロ機能だけしか使えないような仕様だったのである。PCの利用に慣れた者からすれば、わざわざ機能を狭めて使うのも馬鹿げてみえるが、PCを何に使っていいかよくわからない人にとっては、ワープロ専用機の方が目的がはっきりしているし、覚えやすいものだったのである。それと事情は全く同じではないが、タブレット電子書籍を簡単に読めるものとした方が普及はしやすい気がするのである。シャープやソニーは国内的にはテレビでもよく知られたブランドだけに、テレビと読書のコンセプトで売り出した方がよいだろう。余計なインストールだとか設定だとか、PC的な使い方をするのは限られた人だけでよいのである。