「Facebook終了のお知らせ」のデマ
日本では新春の御用始めがあったかと思えば、またすぐ連休に入ったりで、なんとなくまだエンジンがかからない感じだが、海の向こうでは「Facebook終了のお知らせ」で、ネット上ではやや騒然としていたらしい。2人に1人はFacebookを利用しているといわれるだけに、騙されかかった人も多かったのだろう。セキュリティ的には「なりすまし」や「デマ」の伝搬に入るのだろうか。
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わざわざFacebook CEOのザッカーバーク氏のコメント付きというご丁寧さの情報だったらしい。日本でいえば、2ちゃんねる発のデマ情報で、そのソースを疑われるようなところだろう。ネットに通じたユーザなら簡単には信じないところだが、そこが今や「2人に1人」の多くの層のユーザがいるFacebookならではである。
ザッカーバーク氏はまだ25歳で、TIMEやForbs誌を飾り、米国長者番付でビル・ゲイツ氏に次ぐ2位にランクされたほどである。それに対するやっかみとシャレが混ざったようなデマであるようだ。ただネットはデマで混乱する一方かといえばそうではない。いろいろなレベルの人間がネット上に存在しているから、混乱しそうになっても必ず抑制の力が働き、バランスしていくように見える。ただ、混乱に便乗した個人情報などを狙った攻撃も誘発しているようだ。SNSは特に非公開でも個人情報の宝庫のようなものだから、ターゲットになりやすい面はあるだろう。ひょっとすればデマ情報も攻撃者によって意図的に流されたものかもしれない。だとすればシャレだけでは済まされないだろう。
有名になり参加する人間も増えれば、デマも犯罪もいろいろなことが起こりうるのは人間社会そのものと同じである。FacebookやTwitterはいまだセキュリティ面での問題が指摘されているが、数々の想定外のトラブルに耐えぬいていって、初めてタフなシステムへと成長していくことになるだろう。