Androidスマートフォンが世界の出荷台数で第1位

 予想されてはいたことだが、この時点で世界のスマートフォン分野の出荷台数では、Androidがトップになっていることがわかった。この1年でスマートフォンの勢力図は大きく変わった。

「Android」,世界のスマートフォン出荷台数で第1位に(CNET Japan)

 単純な出荷台数でいうと、2010年第4四半期でAndroid 3290万台(32.9%)、Nokia Symbian3100万台(30.6%)、iPhone 1620万台(16.0%)、BlackBerry 1460万台(14.4%)、Windows Mobile 310万台(3.1%)となっている。Microsoftを除いたメーカーも出荷台数は伸ばしているものの、相対的にシェアは落としている。それだけこの1年でAndoroidスマートフォンの伸びが急激だということである。 


 携帯電話の時代は、NokiaBlackBerryを擁するRIMの世界だったが、スマートフォンの時代になって、Nokiaも健闘はしているものの、すっかり新世代のiPhoneとAndoroidと旧世代のNokiaとRIMへと勢力図が変わってきたように思われる。やはり背後にあるネットととの関わりの物量からすれば、AppleGoogleには対抗しがたいだろう。この傾向は、タブレットPCの動向とも関連して、さらに続いていくことだろう。


 ただ、いつも指摘するのだが、AndroidGoogleそのもの「ではない」。確かにオープンソースであるOSを提供しているのはGoogleだが、それを利用してスマートフォンを製造しているのは多くのメーカーがある、いわばライバルであり連合体である。携帯キャリアにしてもそうである。Google純正(といってもHTC製だが)は、うまくいっていない。かつてのIBM互換機がWindowsという共通のOSで普及したのと似た状況といえる。またAppleMacと同様に、iPhoneの純正ブランドを維持する上でも一定以上のシェアは必要としないだろう。iPhone互換機のようなものは現れないだろうということである。


 これだけスマートフォンが世界で出回ってきて、そのハードウェアを提供しているハードウェアベンダーである。HTCやSamsungである。ドコモのスマートフォンにしろ、HT03はHTC、GALAXY SSamsungである。Xperiaはかろうしてソニーが入っているが、あれだけガラパゴス化した日本の携帯電話は技術が進んでいると言っていたのに(負け惜しみ?)、スマートフォンではほとんど日本のメーカーの話は聞かない。OSもハードウェアもアプリもすべて海外製のスマートフォンが普及してしまえば、日本は自動的ガラパゴス状態から脱却できるのかもしれないが、それでいいのだろうか。高すぎるパケット料も、結局は海外メーカーに貢ぐためのものになってしまうのではないだろうか。