アスレチックス松井もキャンプイン

 メジャー3球団目のアスレチックスに移籍した松井が、ようやくキャンプに合流した。日本とは違い、キャンプに入るのが遅いだけに、すぐに本格練習に入るようである。昨季のエンゼルスでは今ひとつ調子が上がらなかった松井だが、新天地で本当の「復活」はなるのだろうか。

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 松井とともにアスレチックスに「移籍」した日本の報道陣には格好の話題だったのが、松井を迎えるロッカールームに置かれた「グリーンゴジラ」の風船人形。わざわざ帽子とユニフォームからシューズまで履かせてある。日本製のゴジラとはやや異なるが、思わず笑ってしまう扮装である。


 仕掛け人は昨年の「完全試合男」のブレーデン投手とのこと。もともと冗談好きでチームのムードメーカーでもり、それに大の日本びいきでもあるという。わざわざeBayからゴジラ人形と、ミズノから買ったシューズまで履かせる念の入れようで、松井がウケてくれたことを「松井にボディスラムをくわなくてよかったぜ」と、また冗談を言いながら喜ぶ。日本のファンも受けたのではないかと思う。いかにもアメリカンぽい陽気さで、いろいろ面白いネタを提供してくれそうな選手である。昨年ブレーデンは、完全試合を達成した直後のエンゼルスとの試合で松井に手痛い3ランを打たれた後、完全試合達成の反動からか、しばらく勝ち星から遠ざかることになってしまった。松井とはまさに「昨日の敵は今日の友」であるようだ。


 とりあえず新チームに溶け込むのは早そうだが、松井の置かれた立場の期待と厳しさには変わりがない。エンゼルス時代と同様に1年契約であり、チームの環境はどうあれ、主軸打者としての結果が求められる。やはり打率もさることながら、ここ1発のホームランと打点を上げてほしいところだ。松井ならメジャーでも、50本はともかく40本は打てると思うが、ヤンキース時代の2年目の31本が最高にとどまっている。


 今シーズンに37歳になるという年齢のこともそろそろ気になるが、野村監督に言わせればまだやれるという。時代が違うとはいえ、自身が37歳の時には35本、そして王監督は50本は打っていたのだという。日本とメジャーの違いを割り引いても40本は狙ってほしい数字ではある。実際に松井がそれだけの活躍をすれば、アスレチックスもプレーオフ進出が現実的になるだろう。そして昨シーズンの観客動員数が30球団中29位という、松井が所属してきた球団では考えられない状況を変えてほしいものだ。