ドコモ、スマートフォン販売に本腰か

 ドコモは本年度にはスマートフォン販売に本腰を入れてきそうだ。ドコモユーザとしては、回線は良いものの、端末となるスマートフォンの商品としての魅力と、料金体系がイマイチというところだろうか。

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スマートフォンの新規購入者の半数がAndroidを選択―米Nielsen調査

 米国の調査によれば、直近の6カ月の新規スマートフォン購入者のうちAndroidを選択した人が50%に達したという。大きな流れでいえば、供給能力とオープン性からスマートフォンはいずれAndroidが主流を占めることになることを示している。何度も取り沙汰するが、かつてのMacintoshWindowsのシェアの関係と似ている。Windowsはオープンではないが、x86のPCならどれにでも載せることができたからである。


 Androidが主流になっていくとして、国内ではどこが主導するかといえば、「消去法的に」ドコモしかないことになる。しかし、iPhoneiPadだと騒ぐ人はいても、どうもドコモだ、Androidだと魅力を感じて騒ぐ人は見当たらない。個人的には「iPhone/iPadに魅力は感じるがソフトバンクはちょっと・・」、「ドコモのスマートフォンって、実際売れているの?」という感じで、このジャンルには全く付いていけていない。誰かが無償で提供でもしてくれれば話は別だが。かつてはPHSFOMAなどには真っ先に食いついた口だが、ことことぐ「ハズレ」だった記憶もあるからである。


 やはり個々の製品に対するブランドがない、というのがその原因だろうか。ドコモはやはり「回線屋」なのであって、端末やPCの開発元ではない。国内のPCメーカーを競わせ、その製品に「docomo」のラベルを貼るだけだったようなものである。そこにAppleのようなグローバルなブランドを持つ端末が登場してくると、少なくても人気面では対抗できない。やはりソフトバンクとのiPhone獲得合戦に敗れたために、スマートフォン分野では遠回りせざるをえなくなったように思える。仮にiPhoneをドコモから販売できていたとすると、ブランド物としてはiPhone、割安なものとしてはAndroidのラインアップを提供できていただろう。それが現在では、端末の人気と回線の安定が「ねじれ現象」のようになっているような気がする。


 それにしても、ドコモは4月1日以降に「SIMロック解除」のカードを発行しているはずだが、その後どうなっているのだろうか。。