HPはwebOS端末事業を打ち切り

 計画が発表されてから、わずか半年での打ち切り発表であった。HPはPDAで一世を風靡したPalmを買収し、タブレットOSとしてwebOSをベースとしてタブレット市場に参入するはずだった。それが発売から1ヶ月ほどで打ち切りという、あっけない結果となってしまった。なんとなくPalmにはPDA時代には憧れ的なものもあり、やや残念な結果である。

HP、webOS端末事業の打ち切りを発表..(ITmedia)

 Palm OSPDAでの実績をベースにタブレットに応用すれば、iPadAndroidタブレットに加えて、第3のタブレットの極を形成しうるかと期待したが、発売後わずか1ヶ月ほどの不振で、HPは市場での地位獲得の可能性なしと判断したようだ。もはやタブレット市場はiPadAndroidの2極へと集中いていて、Palmへの郷愁など入り込む余地はないということだろうか。1年前はGoogleChrome OSをタブレット用に考えていたが、結局出せなかった判断も同じようなことだったかもしれない。もう1つ、HPはMicrosoftとの関係から、SlateというWindowsベースのタブレットも発売していたが、今後はこちらが主力となっていくことになるのか。


 国内的にはPalm OSどころか、国産OSや国産タブレット機すら、タブレット市場ではあまり受け入れられていないのが実情だろう。シャープの文字通り「GALAPAGOS」も、震災の影響もあるかもしれないが、あまり話題にはなっていないようである。単に電子書籍市場の立ち上がりが遅いだけの理由ではないだろう。タブレットは欲しいが、iPad以外には、Androidであってもなかなか触手が伸びないというのが実感である。スマートフォンよりは、こちらはコンセプトの面からも普及にはまだ時間がかかるような気もする。