GoogleがWebアプリ開発向け新言語「Dart」

 Googleが「また」新言語を発表した。Webアプリ開発向け言語「Dart」であるという。「また」というのは、2年ほど前に、オープンソースコンパイラ言語「Go」リリースしているからである。こちらの方も普及は今どうなっているか。

Google、Webアプリ開発向け新言語「Dart」を発表(ITmedia)
DART Structured web programming
Google、オープンソースのプログラミング言語「Go」リリース(2009.11.11)

 さて「Dart」はWebアプリ向けである。ざっとサンプルコードを見ると、記述のシンプルさでJavaよりはC言語に近い。ただClassの書き方などではJavaPHPに近い。また変数をvarで定義するあたりはJavaScriptを思わせる。実際、コンパイラJavaScriptに変換して実行することもできるという。ただそれはクライアントサイドの実行だけではないだろうか。


 言語の文法的な特徴はともかく、実行の際にVMを利用するということが目を引く。特にGoogle ChromeDart VMを搭載するという。これはいずれJava VMを不要にするという試みになるのだろうか。またコードの開発、デバッグなどもブラウザ上だけでできてしまうことになりそうである。これはクラウド上のWebアプリの開発環境であるGoogle App Engineからの流れでもあるだろう。


 そういえばJavaを開発したSunはすでに消滅した。その資産を受け継いだOracleにはそちらの面では期待できない。それどころかAndroidの中のJavaのコードの権利をめぐってOracleに訴訟を起こされているくらいである。Googleとしては、JavaJava VMに代わるWebアプリ開発と実行環境を求めているのかもしれない。