ニコニコ動画の売上が好調

 ニコニコ動画の売り上げが伸びている。このところニコニコ動画といえば「ニコニコ生放送」のイメージが強いが、それに関連して有料のニコニコプレミアム会員数が伸びていることが売り上げに貢献しているようである。

「ニコニコ動画」関連事業が売上高100億円突破 ドワンゴ決算(ITmedia)
“巨人軍の内紛劇”にニコ生視聴者殺到

 ニコニコ動画は当初は動画に、2ちゃんねるのようなツッコミの書き込みが斬新だったが、見慣れてくると目立ちたがり屋の書き込みが鬱陶しくなって、本当に見たい動画では書き込みの表示をオフにしてしまう。やはり動画に何を求めているかである。


 また当初はYouTubeとの比較もよくなされたが、これはグローバルなYouTubeと実質国内限定のニコニコ動画を比べても、あまり意味のないことであった。裏を返せば、ニコニコ動画YouTubeと同じことをやっても生き延びてはいけないところだろう。


 グローバルなネットの技術を使って、むしろローカルな話題を提供するという方が人気を得やすいところである。マスコミはこぞって小沢一郎叩きをしているところに、小沢一郎本人の会見を入れたり、今日は巨人の内紛劇の中継もやっていたりする。世界から見れば、全くどうでもいい日本国内の話題なのだが、国内では視聴者殺到ということになる。その中の一部の人が有料でも見てくれれば利益が出せるという算段のようだ。巨人の内紛などは、自分の生活にも仕事にも全く関わりはなくても、世界情勢以上に関心のある人はいるものなのだろう。そこに情報を提供するものだが、新聞やテレビと違って記者の見方のフィルターがかからないところがよいといえるだろう。


 どこかアングラの臭いもするのだが、ローカライズすることによって、YouTubeUstreamとは異なる、独自の動画サービスのイメージができあがりつつあるように見える。