「Open webOS 1.0ベータ版」がリリース

どれほど注目度があるかはわからないが、Palm OSの流れをくむwebOSのオープンソース版である「Open webOS 1.0」のベータ版がリリースされた。

HP、「Open webOS 1.0 Beta」をリリース(ITmedia)

 本来、HPのタブレット戦略の核とするためにPalmを買収して開発していたはずだったが、なかなかタブレット市場への食い込みは厳しく、早々と撤退したためにwebOSも宙に浮く形となり、オープンソースソフトウェアとして公開する道を選ぶこととなった。


 OSのオープンソース化ということは、かつてPCの上でもあることはあった。PCがオープンアーキテクチャであったために、いろいろなOSが乱立するくらいであった。OSの種類を入れ替えてインストールしたり、一つのマシンに複数のOSを共存させるマルチブートにしたりなどということもした。今になって考えれば、HDD容量が少なかったのに、ずいぶん効率の悪い使い方をしていたものだと苦笑してしまうが、それだけOSが多かったということである。それにも拘わらずWindowsの優位が揺るぐことはなかったが。


 さてタブレットの場合は、こうした1つのマシンに別のOSを試してみるということが容易にはできそうにない。別のOSの環境を知りたければ、PC上のシミュレータのようなことしかできないかもしれない。Androidなども同様である。なのでオープンソースとして公開されることは喜ばしいことだが、肝心の動かす環境が手に入るかである。ただでさえタブレットはOSのバージョンアップもしにくいと聞く。古くなったタブレットだからといって簡単には他のOSに入れ替えることも難しそうである。タブレットもよりオープンな形となってほしいものである。