書けまっせ!!PDF

 スキマソフトと言うべきか、「書けまっせ!!PDF」はPDF文書に修正、書き込みができるソフトであるという。PDF文書は印刷に回す最終出力と思われているだけに、後から修正が生じた場合、元の文書から修正をしてPDF文書を作成し直さなければならなかった。

PDFに文字や図形を書き込めるソフト「書けまっせ!!PDF3」(INTERNET Watch)

 仕組みはよくわからないが、PDF文書の一部分を画像として認識して、修正したものを再び画像として重ねて戻すことによって修正したように見せるということだろうか。いずれにしろ印刷することがPDF文書の目的とするなら、品質を落とさず接合部分が不整合にさえなっていなければ、仮に継ぎはぎであっても問題はないことになる。


 PDF文書がAdobe Acrobatを通してしか作成できない頃は、正直面倒くさくて仕方がなかった。Acrobatが入っているマシンを探すのも面倒だし、使用するスタイルもファイル変換のような感じではなく、印刷機能のように使うのも違和感があった。現在ではOpenOffice.orgGoogleドキュメントはじめ、保存機能として初めからPDF文書出力機能を持っているソフトやWebサービスも多い。特にWebで印刷可能な文書を公開するにはPDF文書がほとんど唯一の手段のようになっている。


 ただちょっと懸念もある。最終出力であり他人から流用されたり改ざんされたりしないようにするのがPDF文書化する1つの理由だったものが、悪く考えれば公開した文書が悪用される心配もあるということである。


 個人的には紙の出力は最終出力に使うものだとは考えなくなった。少なくとも公の文書はそうである。紙に印刷するのは人間が目で追って手書きで校正するような場合である。いまだに紙の文書がさみだれ的に回されてくると、文書管理がなされていない、本当の意味でIT化されていないなと感じる。では、こういうソフトが紙の文書のやりとりを少なくできるソフトと言えるのかどうか、もう少し動向を見守る必要はありそうである。