インターネットが生誕40周年

 インターネットがちょうど生誕40周年になるという。その歴史を少し調べれば、1969年のARPANETから始まったと知ることができる。その最初の実験がUCLAとSRIの間のデータ通信であったという。ARPANETは知っているものの、実質的には運用はUCLAが元祖だったようである。

インターネットが40周年 最初に送られたメッセージは「LO」(ITmedia)
UCLA's Leonard Kleinrock to receive National Medal of Science(2008.8.25)

 当時はメインフレームでも通信回線を通じて、1文字ずつコンピュータとコンソール端末の間のやりとりをしていたはずである。一般ユーザは端末作業などはできない時代だったろう。歴史的にパケット通信が初めて実際に行われたことになる。ただLOGINの「G」の入力のところでシステムがクラッシュしてしまったという、少々信じられい話ではある。


 1969年といえば、人類初の月面着陸が実現した年でもある。コンピュータ制御された宇宙ロケットが有人飛行できるほどだったはずだが、パケット通信はまだ生まれたばかりということだったわけだ。


 UCLAといえば、同じカリフォルニア大ではUNIXの元祖はBerkeleyである。10数年後にBSD UNIXTCP/IPが実装されるようになってから、インターネットが本格化することになる。現在に繋がるインターネットの原型が出来上がり、DNSやメールが出現することになる。


 インターネットといえば、15年から20年くらいと思われがちだが、実は技術的基盤や発想が確立されていたのは40年にもなる、案外古いものであるともいえる。インターネットやPCの進歩が速過ぎて、ついつい目先のことにばかり目を奪われがちだが、インターネットでも、たまには「古きを温めて新しきを知る」という姿勢もあってよいかもしれない。



The first Internet connection, with UCLA's Leonard Kleinrock