Amazonクラウドのメリット
「Interop Tokyo 2010」のAmazonのクラウドサービス部門の幹部が講演を行って、Amazonクラウドのメリットに関して強調している。特に目新しい情報はないのだが、クラウドの啓蒙的な内容だったようである。
米Amazon Web Services幹部が語る「アマゾンクラウドの真実」(INTERNET Watch)
クラウドに移行することによって、インフラの運用管理の負担がなくなり、アプリケーションの開発に専念できるというのが一般的なクラウドのメリットである。
一方で自組織のサーバーを連携させて、プライベート・クラウドを構築することも可能ではある。この場合、自社サーバーと負担はたいして変わらないわけだが、システムもデータも自社で管理しているという「目には見える」という安心感があるのだろう。
ただ、講演ではこうしたプライベート・クラウドとAmazonクラウドとのスケールメリットの違いを挙げている。何でも自社で行おうとするのに比べれば、Amazonクラウドは小さなコストでいくらでもスケールアップできるということである。それはセキュリティ対策なども含めてのことである。クラウドが単なるサーバー群の構築の技術的問題やコスト削減だけの話ではなく、それら「規模の経済」を取り込んだトータルのビジネスモデルに移行することこそが、真のクラウド化だというわけである。
ネットに国境は関係ないとはいうものの、国内のAmazonを初めとするクラウド導入の進展は、Amazonがアジアでの設立を予定しているデータセンターの拠点が日本になるかどうかは、クラウドの大きな導入理由になりそうである。