Googleはやはり検索と広告が基幹

 GoogleのCEOに返り咲いたラリー・ペイジ氏だが、期待されているかと思いきや、就任後株価は下がってしまったようだ。株主総会での発言とはいえ、改めて検索と広告に注力していくとのことである。なんとなく保守的になっているようにも感じられる。

グーグルのCEOラリー・ペイジ氏、株主の懸念に答える(CNET Japan)

 Googleが検索広告のビジネスモデルで、ネット分野で大きな利益を上げてきたことは確かだが、それから10年以上も経過している。いまだにそれに続く、ネットにおける大きなビジネスモデルは生まれていないようにも見える。純粋にネット上だけのビジネスには限界があるのか、たとえばGrouponのように既存の販売網と絡めて利益を挙げようとするものもある。だがGoogleは特に既存のモノの商売と結びつけようとすると、うまくいっていないようだ。


 そこで検索広告は、あくまでGoogleの基幹のビジネスであり続け、他は投資的なビジネスであることに変わりはないようだ。Microsoftは、WindowsとOfficeが基幹であり、ネット分野他は投資的なビジネスであることと同様である。Microsoftがネットやクラウドを次世代の基幹ビジネスにしたいために、Bingなどで検索広告のシェアを狙っているだけに、Googleとしてはこれを死守したいことはあるだろう。しかしそれだけ、他に代わる大きなビジネスモデルが確立していないということでもある。


 検索広告は確かに大きな存在だったが、今後もこれだけがネットのビジネスモデルというわけにもいかないだろう。特にクラウドおよびそれに関わるモバイルを含めた「何か」のビジネスモデルが必要となるだろう。