Yahoo!JapanとeBayが提携

 日本のYahoo!eBayがオークション事業で提携し、今後は相互乗り入れが可能になってくるという。eBayといえば、インターネット初期の頃からオークション、逆オークションなどで、Amazonなどと並んでネットで成功した例として取り上げられていたものだ。
 ところが日本ではYahoo!オークションとの競争に敗れ、1999年に進出していたのが2002年には撤退していたのだという。

日米最大のオークションが“1つ”に 
かつてのライバル・ヤフオクとeBayが提携(ITmedia)

 Yahoo!Japanがアクセス数でGoogleを上回っている大きな理由の1つは、この日本独自のYahoo!オークションの存在であろう。こればかりはGoogleにはない独自の世界を確立しているといえる。
 一方で本家Yahoo!の方は、eBayと勝負にならず、今年の夏前には撤退しているのだそうである。日本とアメリカでは全く逆の現象になっている。

Yahoo!が6月16日にネットオークションを終了へ(GIGAGIN 2007/05/09)

これだけきれいに勢力図が分かれていると、日本から撤退したeBayにとっては、Yahoo!オークション経由で、お金を持っていそうな日本の購入者を増やせるメリットがあるだろうし、Yahoo!Japanにとっては豊富なeBayの品物を取り揃えられることによって、ますますYahoo!Japanサイトへのアクセスが見込まれるようになる。両者にとってはWin-Winの関係の提携となりそうである。
 モノは扱わずソフトウェアだけのGoogleに対し、背景には品物が備えてあるYahoo!とでは、はっきりと路線が異なってくるようになるかもしれない。特に日本のYahoo!はかつてのコンビニのセブン・イレブンのような感じもする。元はアメリカ発でも日本の中で独自に発展して、むしろ本家を凌ぐほどになるという意味でである。


 自分は面倒なのと資金がないことからオークションはやらないが、ほぼ日常的にオークションに参加するような人も世の中には存在する。手に入らないものは何もないということで、生活に必要なものからほとんどをオークションで手に入れるという人までいる。買うか買わないかは別にしても、とにかくオークションに参加していることが楽しいのだろう。そういう人達がYahoo!Japanのヒット率も高めているのだろう。オークションの独占化が一層確立された感があるが、さてWeb全体に与える影響はあるのだろうか。