Office 2007 SP1がリリース

 Vistaのサービスパック1(SP1)ばかりが話題になっていたが、どうやらそちらは年が明けてからになるのが確実である。そうしたら今度はOffice SP1の方がが先に出ることになった。
 Vistaの方は、組織によってはもうパスするという考え方まで出ているようだが、Office 2007の方が先にSP1を出すことには、Vistaの普及遅れにも関係していそうだ。

MS、Office 2007 SP1を12月12日にリリース(ITmedia)

 すでに年末になり、国内的には来年度4月からのシステムの新規導入、入れ替えの計画はもう予算措置的にも終わってしまったところも多いだろう。やはり組織でVista導入に踏み切るところはきわめて少ないというのが実感である。Vista SP1待ちのところもあったと思うが、現時点で出ていなければやはり躊躇せざるをえない。昨日までちゃんと動いていた基幹のマシンを、リスクの高いVistaにあわてて移行させる必然性はない


 ならばということで、OfficeのSP1を先行させたのは、OSはXPのままでOfficeだけはアップグレードさせようという組織がそれなりにあるからである。自分の知っているところでも、今年すでにXPのままでOffice2007に入れ替えたところと、来年4月からOffice 2002→Office 2007にするところがある。業務で使うのはWindowsではなくてOfficeであると考えれば、きわめて現実的な対応であるといえる。もしOffice2007がVista以降でなければ動かないなどということがあれば最悪だが、どうやら大丈夫のようである。Officeだけ2007にして、Vistaはもう見送るという決断をしたところもあるかもしれない。


 Office 2007になるとデフォルトの保存ファイル形式がOpen XMLフォーマットになるので、うっかりすると、Office 2003以前のものではファイルを読めないという事態が起こりうる。新しいファイル形式だけが一人歩きしても、世の中全体はそんなに簡単にスタイルが変わるわけではない。さらにODFの形式との互換性など混乱を招きそうである。しかしOffice 2007だけで満足してしまうと、ますますVistaは入れる必要がないと判断されてしまうかもしれない。