FacebookにSkype利用のビデオチャット機能

 FacebookSkypeを利用したビデオチャット機能が加わるという。Facebookがネットのプラットフォームになりつつあることを考えれば特に驚くことではないが、Skypeとの組み合わせに勢力図が見え隠れする。

Facebook、Skype利用のビデオチャット機能を発表(ITmedia)
FacebookにSkypeの機能を統合、Skypeアカウントなしで..(INTERNET Watch)

 先日、Googleが新たなSNSGoogle+」を発表したが、その中には初めからビデオチャット機能が含まれるという。そして「Google+」はFacebook対抗であろうと目されている。Skypeは先日Microsoftが買収された。MicrosoftはOffice Web Appsでも、Facebookとの連携を強めようとしている。一方でSNSからは撤退している状態である。Googleに対抗するために、Facebookと提携する立場になっている。


 Googleはネットに関連するものの、あらゆる主導権を握りたい。Microsoftの既存のデスクトップ環境には、Google AppsなどのWeb環境で対抗してきた。ただし、新しいWebサービスでは必ずしも成功してきたとはいえず、他に遅れをとっているものも多い。TwitterFacebookの台頭がその例である。


 ビデオチャットではSkypeの人気はもともと大きい。それを握ったMicrosoftはそれらの力を借りて、再びGoogleと対抗したい形である。Skypeは早くWeb環境に移行しないものかと思っていたが、今度のFacebookの機能内ではプラグインが必要とはいえ、それが実現されそうだ。しかも従来のSkypeのIDが不要で利用可能になるという。


 いろいろな勢力が複雑に絡み合いながら、クラウド上でのサービスの主導権争いをしてきているようにも見えてくる。ユーザにとっては選択肢が広がるのは喜ばしいことではある。職場とプライベートで、異なるサービスを使い分けることも可能になるだろう。