Googleの戦略はやはり「100%Web」
今さらながらだが、Googleのエンタープライズ部門での100%Web化を図る戦略が強調されている。これはGoogleに限らずにネット全体の傾向ではあるが、それを主導してきたのはやはりGoogleだといえるだろう。
グーグルのエンタープライズ戦略は“100%ウェブ”(CNET Japan) ソフトバンク通信3社、Google Appsを全社導入..(ZDNet Japan)
国内的には、特に震災から勢いづいてきたのは、クラウドとSNSであるといえるだろう。もちろんSNSはクラウドサービスのSaaSのフロントエンドであり、今またGoogle+に注目が集まってきているのも、クラウドとSNSの組み合わせであるからのように見える。クラウドといえばWebで、その中には仮想化されたものがハードウェア、OS、アプリ、ストレージまで全部詰まっていて、ローカルマシンにはほとんど何も置かなくてもよいイメージである。
またエンタープライズ部門では、Google Appsの導入が増えているという。これまではどうしても伝統的なMicrosoft Officeとの単独の機能の差ばかりに注意が行きがちであったが、ようやくWebとの組み合わせとの意義が認識されてきたのだろう。SNSのコラボレーション機能とともに、クラウドベースの業務の変革が進んでくることだろう。
ソフトバンクなどは、iPhoneやiPadを販売する一方で、Yahoo!JapanとGoogleの提携、Androidスマートフォンの発売、そして内部的にはGoogle Appsの導入など、Yahoo!vsGoogle、Apple vs Googleを考えれば、Googleに対してもかなり柔軟な姿勢で対応しているように見える。クラウドやSNSへの対応を考えるとき、従来のような排他的な単純な対立軸で戦略を展開するような時代ではないのかもしれない。