Amazonタブレットは「Kindle Fire」

 出るぞ出るぞと言われていた、Amazonタブレットが「Kindle Fire」という名前で登場する。多くの予想を上回る、たったの199ドルであるという。iPadの一人勝ち状態のタブレット市場に衝撃を与えることはできるのだろうか。

Amazonタブレット「Kindle Fire」は199ドル(ITmedia)
199ドル「Kindle Fire」の強烈な破壊力

 電子書籍リーダーとしての「Kindle」はiPadよりは先だが、タブレットとしてiPadが登場してからは、単なる電子書籍リーダーにとどまらず、ノートPCの代替としてまで期待されるものになっている。OSの対立という観点からはiOS vs Android 、それにWindows 8が食い込みたがっている。「Kindle Fire」は当然とはいえ、Androidを採用しているが、他の多くのAndroidタブレットのメーカーを価格的にも大きく引き離してしまいそうである。ノートPC市場にすら衝撃を与えかねない。


 ただAmazonタブレットを出した意味合いは、価格だけではない。他のメーカーと異なり、Amazonはサービスのバックグラウンドにクラウドと、多くの書籍をはじめとするコンテンツを有していることである。したがってタブレット単体売りではなく、これらのサービスと連動させたサービスをコンシューマ市場に提供するようだと相当強力であることになる。


 Googleクラウドは持つがコンテンツとハードウェアを持たず、Appleはコンテンツとハードウェアは持つがクラウドは持たない。AmazonはOSは持たないがコンテンツとクラウド、そしてタブレットのハードウェアを持つことになる。タブレット市場に一気に躍り出て来る可能性も高い。日本の電子書籍市場にとっても脅威になることは間違いないだろう。



Kindle Fire」のTV CM