パイレーツ桑田、開幕絶望

 オープン戦でぎりぎりまでメジャーのキャンプに残留してきた桑田が、試合中のアクシデントで右足首を捻挫して、事実上開幕メジャーの夢はあっけなく消えてしまった。その前には左足首の故障で調整が遅れていたが、さらに右足首の方は重傷のようだ。特に右投手にとっては右足は軸足だけに深刻だ。

試合中捻挫…桑田開幕メジャー絶望的

 もともとマイナー契約の身(年俸590万円)でメジャーキャンプに参加しながら、6月頃にメジャー昇格を目指す意図だったようだが、それでも怪我無く順調にいっての話で、故障上がりで日本では実績があるとはいうものの、メジャーの試合経験のない高齢の選手を、球団は期待して待ってなどいてくれるのだろうか。ロジャー・クレメンスのようなメジャーで実績のある投手のようにはいかないだろう。診断の結果を見て、球団が今後の判断を下すとのことだが、江夏のように即解雇されてしまわないか、非常に気がかりである。


 しかし審判と交錯して、選手の方がはじき飛ばされるなどとは日本の野球では考えられない。走者が本塁に突入するクロスプレーの時に、勢い余ってキャッチャーだけでなく、主審まで吹っ飛ばされることはあるかもしれないが、それとは状況が違う。
 なんでもメジャーのオープン戦では4人制ではなく3人制の審判の時もあり、今回も3塁の塁審がいないので主審が3塁の判定のために走ったのだそうだが、判定よりも選手のプレーの方が優先だろう。審判が守備妨害を働いてどうするんだ。お前はWBCのときの誤審の審判じゃないのか、と思ってしまった。ましてや問題の審判は、身長190センチに体重がゆうに100キロを越える巨漢だったという。


 昨年の松井の怪我は本人のプレーによるものだから、ある程度やむをえないとはいえるが、審判にチャンスを閉ざされるとは、どうにもやりきれない。なんとかマイナーでも残留できて、もう一度厳しい復活の道を期待するしかない。