偽ドラえもん最終回

 ドラえもんは未完のままだった。藤子・F・不二雄が亡くなって、ドラえもんは終了してはいなかったところが、ネット上ではドラえもんの最終回と称する漫画が出回っていた。以前、自分もたまたま見つけたことがあり、結構感動的だったので、どこかにファイルも保存してあったはずだが、俄かには見つけられない。
 てっきり本当に未発表の最終回なのかと思い込んでいたら、「できすぎた偽物」だというのが真相なのだそうだ。同人誌ながら自費出版して売ってしまった者がいたようだ。

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 偽作とはいえ、本当にあった幻の最終回だったのではないかと思わせるような、ロマンのあるストーリーだった。未来とつながっていることとのび太が工学博士になっているということから、バックトゥー・ザ・フューチャーを思わせるが、読後感はターミネーターというところだろうか。


 ドラえもん非営利オープンソースみたいにして、いろいろな人がストーリーを展開できるようにしておけばよいものを、自分だけが利益を得ようとすれば、それは著作権侵害で訴えられても仕方がない。せっかく原作にも劣らないほどに評価された最終回ストーリーだったのに、惜しいことをしたものだ。こういう人にこそ、「人類共有の文化」というStallmanの思想を教えてやりたいものだ。