Webこそが次のOSという Netvibes
どこかで聞いたような言葉だが、Web2.0が言われるようになって、もはや誰も驚かない言葉の感がある。OSというよりプラットホームという表現の方がいいような気もするが、Windowsに対する皮肉の意味を含めているのなら、それはそれでもよいかもしれない。
「ウェブこそが次のOSになる」--Netvibesが目指すポータルの未来像
またしても Ajax を利用したWebサービスである。最近登場するWebサービスは、ほとんど例外なくAjaxが使われているといってもよい。Ajaxの登場によって、昔はリンクと静的画像しかなかったWeb画面が、ずいぶんとフレキシブルになったものだ。
このNetvibesというサービスも、一見というか一触するとというか、iGoogleのようなパーソナル・スタートページである。例のごとく、メニューの箱をドラッグアンドドロップできるから、Ajaxが使われていることは当然である。独自サービスというより、さまざまなWebサービスのメニューを一画面にカスタマイズする。Webサービスのコレクションをいじり回す感じか。
Netvibesのスタート画面
「Web が OS になる」と似たような意味で使われたのは、JavaVM が登場したときだろう。サーバーサイドのJavaがOSの上の Virtual Machine上で動作するので、特定のOSの違いは問題にならない。つまりJavaVMがOSの違いを吸収して、どのOSでもブラウザさえあればWebアプリが実行できると言われた。今では別にJavaでなくてもWebアプリは動かせるし、むしろデスクトップアプリよりもWebアプリの方が主流になった。
昔は1つのソフトウェアが1つのアプリケーションだったが、今ではネット上の1つのサイトが1つのWebアプリケーションのようになった。いわゆるSaaS(Software as a Service)である。
そうなると、いろいろあるサービスの中から、必要なものをすぐに取り出せるメニューのサービスも必要になってきたというわけだ。Windowsのデスクトップでのスタートからのプログラムのメニューのようなものだ。
ただ、やっぱりWebが次のOSという言い方には違和感がある。建物でいえばOSはハードウェアとつなぐ基礎工事みたいなもので、Webは高層建築の内装のようなイメージがするのだが、どうだろうか。