サッカーアジアカップ・日本ベスト4

 日本のプロ野球オールスター戦も行われたが、デーゲームでもあるし、あまり話題にもなっていない感じである。若いダルビッシュと田中が話題になっているくらいで、オールスターというイメージはない。野村監督が自虐的に「オールスターというよりオール・スターダストやな」と言っていたが、言い当て妙である。
 メジャーのオールスター戦でイチローがMVPを獲ったり、連日のように放映されるメジャーの試合が日本人メジャーリーガーのオールスター戦に見えてしまうのだから、さもありなんかもしれない。


 プロ野球はともかく、今日のハイライトはサッカーアジアカップのオーストラリア戦だろう。事実上の決勝戦ともいえ、ドイツW杯で敗れた因縁の相手でもあった。

日本ベスト4進出!PK戦でオーストラリア下す アジア杯

PK戦でとはいえ劇的勝利。高原の同点弾、川口のファインセーブありで、見る方としては最後まで目を離せない良い試合だっただろう。


 アジアッカップは、どの国もW杯予選に向けて、代表チーム作りの調整の場の意味を持つ。日本はFWの決定力が課題とずっと言われてきたが、強い国が相手になると、本来そう点を取れるわけではない。少ないチャンスをいかにチーム力で生かせるかということと、針の穴をも通すシュートを決められるFW選手が存在することだろう。高原がタフになり、その存在に近づきつつある。ゲームを作るのは中村俊輔にまかせられる。川口も相変わらず土壇場では強い。あとはどれだけ、世界に通用する代表メンバーが育つかだろう。


 前回W杯では、中田がスター選手としては断トツだったが、中田を含め、海外組と称する選手も欧州ではレギュラーで活躍しているわけでもなかった。それが国内組の選手との不協和音を生み、チーム力が機能しなかったことが大きい。今の高原と中村なら、誰も実績に不満を持つ者はいない。負けると監督がどうこうばかりが言われるが、最終的には代表選手の強烈なモチベーションがものをいうものだと思うし、そういう姿勢を見せられる選手を期待したい。


 欲を言えば経験者ばかりでなく、勢いのある新人が加わればよいのだが、平山とかが五輪で大ブレークしたりすることはないだろうか。歴史的にいえば、メキシコ五輪の釜本のような存在になれればいいのだが、高望みしすぎか。