Googleの国内年間ダウンタイムはわずか15分

 Googleのサービスの国別の年間ダウンタイムのランキングが公表されている。いやランキングする必要がないほど、ダウンタイムはきわめて短い。世界規模の凄いフォールトトレラントシステムだと言えそうだ。

Googleの年間ダウンタイムは国別で3分から48分まで

 トップのブラジルでたった3分、ワーストのスウェーデンでも48分だけだそうだ。日本は5位で15分、本家のアメリカは26位で31分だそうである。国の人口というより、各国のネット人口で考えてみれば、先進国としてはトップの日本の5位は凄い。インドは最も人口が多いといっても、正味のネット人口で比べればどうなるだろう。


 国別とはいっても、Googleは現在で50万台以上のサーバーが存在するといわれており、どの国に設置されたサーバーがどれだけの国の範囲をカバーしているのかはわからない。本家アメリカなどのサーバーは世界中をカバーしていそうだ。


 しかし、国ごとにある割合でサーバーが設置されているとすれば、その運用管理にお国柄が出るかもしれない。日本は管理者の意識は高そうだから、セキュリティなども含め、サーバーも安定した運用ができているのかもしれない。安全のためにDNSのルートサーバーを日本に移転させるという話もあった。テロや内戦の絶えないような国だったら、サーバー運用以前に物理的に危ないだろう。


 Googleのサーバーは、1日あたりに世界中で何台もクラッシュするという。しかしマシンはクラッシュはするものという前提のもとに冗長構成にしているので、クラッシュが起きてもほとんど困らないという。しかも、サーバー1台あたりの単価も安いのでビクともしないらしい。


 前にも書いたような気もするが、これは昔の真空管式のコンピュータの時代と同じことではないかと思えてくる。いや真空管時代はもちろん切れると影響はあっただろう。だから人海戦術で何万本という真空管の中から壊れたものを、すぐさま交換することをしたらしい。今はクラッシュしたサーバーを単純に入れ替えるだけだ。その間、他のサーバーが稼動しているから何も困らない。これも単価が安いLinux系でサーバーを組んでいるからこそだろう。その意味では、インターネット普及→Linuxが普及→サーバーが普及→Googleが躍進ということになったわけだ。インターネットとLinuxがあって、初めてGoogleが存在しえたのだということを実感されられる。