Google Calendarのコマンドライン

 Webアプリケーションにも、やっぱりコマンドラインツールが登場。というよりコマンドラインがあるのは当然だと思うが、それをどこまで一般ユーザに利用させるかだと思う。開発者向けの話を、一般向けの話題にしているだけなのだろうか。

コマンドラインは不滅--Google Calendar用ユーティリティ「gcalcli」(CNET Japan)

 何もMacGUIの登場の話にまでさかのぼることもないだろう。MiceosoftもコマンドラインDOSからWindowsGUIに移行して、コマンドプロンプトDOSのエミュレーションのようになった。しかしネットワークの元祖であるUNIXは、あくまでもコマンドラインが主流である。GUIにX-Windowがあっても、それはMacWindowsのそれとは意義が異なる。何よりコマンドは管理者にとって必須である。それは好みの問題ではなく、リモート環境からでもサーバーの管理をしなければならないとき、使えるのはコマンドだけだからである。


 それにGUIは便利そうだが、操作できることは、あくまで画面のメニューに用意されているものだけである。コマンドのオプションに用意されているものの、ごく一部に過ぎない。これをもしすべて並べたら膨大な画面になってしまって、必要な設定部分を探すだけで、かえって判りにくくなってしまう。すでにWindowsやOfficeの設定メニューはそうなっている感もある。そしてシステムレベルのシリアスな設定は、レジストリエディタなどで設定しなければならない。


 というわけでGUIコマンドラインかの二者択一ではなくて、GUIはユーザ向け操作、コマンドラインは管理者・開発者の操作向けという明らかな役割の違いがある。確かにLinuxなど、一般ユーザでも近づきやすくなったとはいえ、それでUNIXやネットワークのことが易しくなったわけではない。アプリケーションが使いやすくなることとは訳が違う。


 それはともかく、Google Calendarコマンドラインで操作できるようになるとは、どういう意味を持ってくるのであろうか。すなわちWebアプリケーションであっても、やはりコマンドラインということである。GUIの画面を見ずにコマンドだけで操作したように、Webの画面を見ずに、Webアプリの設定ができてしまうということである。Calendarなどは文字情報だけのスケジュール管理ツールであるから、論理的に文字だけの操作で可能である。地図情報や画像などではそうもいかないが、Webアプリをコマンドで操作するということは、Calendarに限らず、今後も増えていきそうである。これは別に時代に逆行でも何でもない。


 コマンドとはいっても、プログラムやスクリプトのソースはコマンドラインそのものである。基本的には1行ずつ作成したり編集しなければならない。ただ、このgcalcliは、Googleの中で人気があるというPythonとのつながりが深そうである。Googleのアプリを理解するには、Pythonの素養がないとだめなのか?


 まだ使ってみたわけではないが、現在のgcalcliは日本語の予定が入っていると使えないのだろうか。Google's Developer Networkには、これに限らず、いろいろツールだとかベータ版、さらに各種のAPIが公開されていて、なかなか暇と実力がないが、いろいろと試してみたい垂涎のものばかりである。