桑田、とうとう現役引退

 今日は桑田だろう。とうとう現役引退を表明した。同じ日に松井の結婚発表もあったが、重みからすれば断然、桑田の引退である。「燃え尽きた」ということだが、実際には余力を残しての引退にならざるをえない形だったように思える。

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 オープン戦ではほとんど無失点投球を続けてきたが、やはりマイナー契約の招待選手の立場の壁は大きかったようだ。若い選手ならばマイナー落ちでも再びチャンスはあるが、年齢的には開幕メジャーに残れなけば解雇しかなかったようである。昨日の段階でパイレーツの開幕メジャーの25人枠が決定し、最後の最後で落選が決まったようである。長年低迷が続くチームが最終的には若返りの方針に切り替えたという事情もあったようだ。昨年の日本人選手をよく知る首脳陣が入れ替わったことも微妙に影響したようだ。


 40歳の誕生日直前に現役最後の夢は潰えた。このキャンプの2ヶ月はきわめて濃密な経験であったことだろう。思えば20年前くらいにメジャーに挑戦した江夏の終わり方と似ていた。テクニックはあっても球威が落ちていると、メジャーではなかなか認められるのは難しいようである。


 近年でもこれだけ引退が騒がれる選手は珍しい。メジャーに挑戦していなかったら、これほど話題にもならなかったかもしれない。それだけ桑田のメジャー挑戦にドラマ性があったということかもしれない。振り返ればいろいろな記憶が浮かんでくるが、残念ではあるが、今のところはとりあえず1つの時代が終わったということに留めておこう。


 残る日本人メジャー選手の動向としては、野茂と明日の登板にメジャー残留が懸かる井川である。桑田に「君ならできる」と励まされた井川がそのパイレーツ相手に結果を残せるかどうか、桑田の意思を受け継いでほしいという思いもある。