メール受信箱のSNS化

 Webメールが次第にSNS化されるという可能性は、何度か論じてきたが、具体的にメールボックスをソーシャル化するツールが注目を浴びてきている。つまりメール受信箱を通じて、SNSのコミュニケーションと連携されることになりそうだ。

メール受信箱のソーシャル化めぐる争い、MSとGoogleも参戦か(ITmedia)

 すでにYahoo!はYahoo Mailにおいて、「Inbox2.0」なるSNS化した次世代メールのテストに入っている。それに対して、GoogleGmailにはXoopitという拡張プラグインで可能になる。Microsoft OutlookにはのXobniという拡張プラグインになるようだ。まだ利用してみたわけではないから、記事からの推測である。
 これらによれば、たとえばしばしばメールのやりとりをする人は、プロフィールから過去のメールのやりとりを遡り、必要ならば電話番号の表示やSkypeのようなテレビ電話との接続もできる。メール受信箱側からSNS側に道路が開通するようなものだ。


 確かにメールは古いスタイルのままで、そんなものだろうと思わされてきたが、スパムの増大ならずとも、メールボックス全体が雪だるま的に巨大化しつつあるので、過去の必要なメールを探し出すのも困難になりつつある。古い不要なメールを削除する気力も湧かない。「Gmailはメールを削除する必要はありません」の言葉を信じてメールが溜まる一方になっている。


 それが重要なやりとりをする相手のメールをカテゴライズして、柔軟にやりとりができるようになると大変便利である。明らかなスパムを排除するだけではなく、受信メールもSNS的な結びつきを持つ相手と受信するだけで放置しておく相手を、受信箱の中で明確に分類が可能になるべきである。受信箱の中をなにやらガサゴソやって、やっと必要なメールを見つけ出さなければならないようでは、やはり現在のメールのシステムは限界に来ているような気がするからである。


 「メールのSNS化」もYahoo!GoogleMicrosoftの3つ巴になっていきそうだが、Outlook Expressはともかく、Outlookの方は通常は使わないだろう。あまり使われない方をSNS化しても、あまりメリットはないようにも思える。それとやはり、MicrosoftYahoo!買収の動きにも大いに影響される部分でもある。