ドコモのシェアが50%割れ

 ドコモは昨年末の905iの販売が好調だったにも拘らず、トータルのシェアで11年ぶりの50%割れになったそうだ。固定電話と違って流行に左右される携帯では、もはや独占状況ということはありえなくなってきたようだ。

ドコモ、11年ぶりシェア50%割れ ソフトバンク攻勢 (ITmedia)

 古い人間だと、電話といえばNTT、国際電話はKDDのイメージが強く、NTTはなんとなく信用ができるからという消極的な支持をしようとする。しかし一方で割高のイメージもある。企業としてはお役所的なイメージを引き摺る。


 それに対してソフトバンクが攻勢をかけている。若い人は実質を優先するからあまりキャリアにはこだわらないし、安ければそれに越したことはない。キャリアを変更するにもあまり抵抗はないのだろう。短期的には大山鳴動ネズミ1匹の感はあったが、MNPがそのバリアを下げているので、長期的にはキャリアのシフトが続いていくことになるのだろう。今のところ、ソフトバンクが若い人にウケて、新年度からの新規契約数の増加に繋がっているのだろう。3月に新規54万件とドコモの17万件の3倍以上を記録している。あの上戸彩と「ソフトバンクの犬」(父親の犬の吹き替えはなんと北大路欣也)のCMも、だいぶイメージアップに貢献したのではないかと思える。


 ソフトバンクといえば、PCから入った者にはPCの出版物、Yahoo!Japan、Yahoo!BBなどのイメージだった。なにより孫社長のイメージが強すぎて、あまり好きにはなれないところがあった。しかしこれからはソフトバンクといえばケータイのイメージから入る人が増えていくのだろう。その戦略は今のところ成功しているといえるのかもしれない。

 さて長期低落傾向のドコモはこれからどうするか。短期的にはiPhoneの国内導入などを目指すのだろうが、やはり何か根本的なことが欠けているような気がしないでもない。