四川省大地震被災地に日本の救助隊

 ミャンマーのサイクロンも大災害だと思っていたら、それをはるかに上回るような中国・四川省の大地震が発生し、連日その報道だらけである。パンダは是か非かみたいなことを話題にしていたのも、つい1週間前のことである。来日していた胡錦濤主席が帰国してすぐの2日目のことだった。被害状況は狭い日本国内とは違って、なかなか正確な把握はできないようである。そしてやっと日本の国際緊急援助隊が中国で救助活動を始めている。

中国との意思疎通不足など問題点も 日本の国際緊急援助隊(MSN産経ニュース)
最強レスキュー“海保特救隊”母子2遺体を収容 (ZAKZAK)

 予想されたことだが、救助以前にまず救助すべき場所にたどり着けない。実際道路が通れなくなっていたり、倒壊物が進行を阻んでいるのだろう。中国が外国の救助隊の受け入れを逡巡したために、すでに生存可能性の高いと言われる72時間以内を経過してしまっているとのことである。とにかく遺体収容作業ではなく、奇跡でも生存者を1人でも救出することが使命の部隊であるはずだから、多人数が埋まっていると思われる被災地に一刻も早く到達することである。


 道端の人も1人1人助けたいところだが、この状況では戦地と同じで、より多くの人間が助かる可能性のある場所を優先するしかないだろう。真っ先に行くべきは埋もれた学校だと思った。学校全体が倒壊して、生徒がほぼ全員生き埋めになったところもあるという。こうした場合、親がそうするように子供の命を優先して救うことに専念するべきだろう。子供の方が、わずかな空間でも下敷きにならずに生きている可能性は高いだろう。大人同士は相互扶助で助け出すしかない。


 日本の救助隊の活躍が中国で感謝されている、ような報道だが、それは中国政府の批判のがれの宣伝の一環だろうし、今はそれどころではないだろう。道路整備のために行ったわけではないのだから、本当に1人でも多く救出できることを願うばかりである。