ウイルスの届け出件数は減少傾向

 IPAによると、国内のウイルスの届け出件数は3年前に比べ、だいぶ減少傾向にあるという。これが何を意味するかは定かではないが、もはやウイルス対策は常識であり、デフォルトの設定範囲ということには違いはないだろう。

ウイルスの届け出件数は3年前の4割にまで減少-IPA調べ(CNET Japan)

 ウイルス対策Windows UpdateまたはMicrosoft Updateをしておかなければならないことのユーザ意識
は高まり、根拠もなく「自分のところは関係がない」と言う人もいなくなったように思う。近年ではウイルス対策も、パーソナルファイアーウォールもスパム対策もフィッシング対策も、何だか同等のような扱いになってしまっている。ユーザからすればセキュリティという観点では、一緒くただろうというのかもしれないが、そのせいかセキュリティ対策ソフトが何をやっているのか、わかりにくくなっているように思える。ウイルスとファイアウォールは全然違うし、人間の心理の隙を衝くフィッシングはなおさら違う。


 狭義の意味でのウイルスは確かに減っているかもしれない。しかしウイルスというより、スパイウェアなどを含む一般的なマルウェアとしては増加しているかもしれない。明らかな被害というより潜伏化が進んでいて、気が付かずに届け出もないということかもしれない。狭義の意味での単純なウイルス対策の時代は終わりつつあるが、より広範囲での対策の複雑な時代になっているのかもしれない。