Googleマップ日本版に「ストリートビュー」機能

 Googleマップに目的地までの経路情報が表示できる機能が付いたと思ったら、今度はストリートビュー機能で街頭の写真が表示できるようになった。Googleマップは単なる地図機能ばかりでなく、未訪問の地の情報でもあらかじめ多くの情報を「見てきたことのように」知らせてくれる存在になってきたようだ。

Google マップ日本版にも「ストリートビュー」機能 (CNET Japan)

地図情報サービスもいろいろなサイトはあるが、どれも似たようなものだと思えると、Gmailを習慣的に使っている関係から、最近はもっぱらGoogleマップばかりを使う。乗り換え案内もあるから電車で遠出しようとするときも、乗り換え時間のタイムラグも含めて検索できるから有用である。一昔前なら、地図も移動、拡大が面倒だったし、乗り換え案内も有料ソフト(バージョンアップも必要)だったことを考えれば、ずいぶんとお手軽に詳細な目的地の情報も得られるようになったものである。


 そこに今度は街の中の写真まで提供される。よく駅前からの道案内が経路が順追って写真で示されるようなサイトもあるが、そのようなものであろう。最初は都会地ばかりだろうが、こういうものこそ投稿写真でいくらでも集まりそうである。オラが町の自慢ではないが、被写体の肖像権なりがクリアされれば、あっというまに集合知みたいに町中の写真にあふれることになるだろう。デジカメが普及していることがこれを支えるだろう(ケータイ写真も使えないことはないだろうが)。


 最大の問題は、予想通りプライバシー関係であるという。写した人からすれば何でもない風景でも当事者からすれば、勝手にネット全体に公開されてしまうのは由々しき問題になりかねないだろう。人の写真、車のナンバーなどの個人情報はもとより、店の看板、邸宅の玄関の様子などでさえ、場合によっては公開されたくないかもしれない。要人や有名人にとっては、悪く考えればばテロやストーカーの標的にする手がかりにさえされかねない。ある意味、町中に監視カメラが設置してある監視社会に近づいていることにもなる。これは航空写真から周辺の様子が手に取るようにわかるようになったときから、思われていたことである。


 そうはいっても情報公開がここまで進んでくると、もはや元には戻られまい。メリット、デメリットもいろいろあるだろうが、いかにこうした情報公開と社会生活を送る上で付き合っていくかが、求められてくることになるだろう。