Googleストリートビューの是非

「はぁ〜見えすぎちゃって困るの〜」というCMが昔あったと思うが、Googleストリートビューがまさにこの状態になっているようである。サービス開始最初の頃は、幹線道路主体の写真だけだったと思うが、次第に明らかになる通りも多くなり、自分の家の周辺を見て驚く人も少なくないようである。そろそろそれに気がついて、プライバシー問題が各所で発生してきそうである。

「Googleストリートビュー」町田市議会が国に法規制の検討求める意見書(ITmedia 10.10)

 YouTube著作権問題が大きくなったが、今度はGoogleマップストリートビューでプライバシー問題が大きくなってきそうである。単なる交差点からの通りの様子ばかりでなく、道路沿いの家や建物、駐車場の車のナンバーや人までも結構写っているようである。どれだけ実際写っているかを調べるには、その場所の土地勘のある人が実際に見てみるしかない。サービスが始まって間もないせいもあって、まだどれだけまずいものが写っていないかかどうか気がついていないケースが圧倒的であろう。


 実際、自分の家の周囲のストリートビューを見て、「これはまずい」と思った人もいる。「大きな邸宅に住んでいる人は大変だね」などと冗談は言ってみたものの、当事者になればやはり不安が先に立つものだろう。
 車のナンバーや人物は写らないようにするとはいうものの、そもそもどうやってあれだけの写真を集めるかが不思議だった。どうもタクシーなどの車に搭載したカメラで収集した画像のようである。いずれにしろ自動化してある画像だけに、サービスに載せる段階でいちいち人が画像の可否を判断してはいないはずだから、ユーザの苦情が来てから初めて対応するということになるのだろう。


 コンピュータやネットは誰にとっても便利なだけに、犯罪者にとっても有用なツールになりうることは確かだろう。だからといって、初めから規制することだけを考えるのも日本的な傾向でもある。もう少し良い対応はないものだろうか。