CEO退任で米Yahoo!株急騰

 創業者CEOがYahoo!業績不振で辞任したようだ。Microsoftの買収から企業防衛した立役者にも見えるが、株主からすればせっかくMicrosoftからの好条件を拒否し、代わるGoogleとの検索広告提携にも結局失敗して金融危機も手伝って株価も急落させた張本人ということになり、辞任も避けられなかったというところだろう。Yahoo!自体の先行きにもあまり好材料があるとは思えない。

ジェリー・ヤン氏、米Yahoo!のCEOを退任 (ITmedia)
ヤンCEO退任で米Yahoo!株急騰 (ITmedia)

 CEOが退任した途端に株価が上昇したというのも皮肉なものだ。さしづめ、再びMicrosoftからの全面買収話が再燃することへの期待感の表れだろうが、そう単純な状況ではないだろう。少なくとも米国のこの景気後退の中、Microsoftが以前に示した買収価格を示すことはないだろう。検索部門だけをMicrosoftを買収/Yahoo!が売却するという話もあるがさてどうなるか。もしそれが実現したとしても検索広告の情勢が変わるとも思えない。しかし歴史的にもMicrosoftに目を付けられた企業で良くなった企業はない。ユーザに直接的な影響はないとはいえ、将来的に使い続けるべきかをつい考えてしまう。