ニコニコ動画にチャンネル公開

 ニコニコ動画がリニューアルして、121の企業・団体のチャンネルを公開することになった。政治関連では、麻生自民党小沢民主党、志位共産党のチャンネルがすでに公開されている。YouTubeよりもくだけた動画になっているのが特徴のようだ。

ニコ動にテレビ局など121社が「チャンネル」..(ITmedia)
テレビ局,ニコニコ動画に動画提供へ-公式チャンネル..(CNET Japan)
ニコニコチャンネル&コミュニティ

 動画に2ちゃんねる的な書き込みを入れて盛り上がるのがニコニコ動画のパターンだったが、一気に増えたチャンネルによって、ニコニコ動画の方向性も次第に変わってきそうである。当初懸念されたような著作権侵害の危うさは次第になくなり、社会的ステータスのある団体のチャンネルの誘致によって、ニコニコ動画のポジションも上がってくるということだろう。またチャンネルも国内のみであり、YouTubeと違って国内需要に活路を見出すということだろうか。


 小沢氏は、YouTubeに政党チャンネルができるより前に、いち早くニコニコ動画に登場したこともあった。比較的ネットに対しての嗅覚も働いているようである。若者やネット上で人気があったという麻生首相と、ネット上でもがっぷり四つで対抗している形に見える。政党から見れば総選挙近しの読みからも、これも選挙対策の一環ともいえるだろう。ニコニコ動画からすれば、政党がチャンネルを持ってくれることにより、企業のチャンネルも誘致しやすくなる。突然121社というのは、やや驚きでもある。


 想像するに、テレビだと偏った司会者や評論家のフィルターを通してしか何かを訴えることができないが、ネットだとダイレクトに融通がきいた形でメッッセージを有権者に伝えることができるし、また直接フィードバックを得ることもできる。政治家も有権者も次第にそのことに気が付き始めてくるかもしれない。しかし、まさかニコニコ動画でその可能性を考えさせられるとは思わなかった。