Google Appsで全サービスが利用可能になるか?

 クラウドの先駆けのようなGoogle Appsのサービスであるが、組織としてGoogle Appsを導入していても、そのアカウントでGoogleのネットサービスのすべてを利用できるわけではない。それが疑問であり、不満でもあったのだが、将来的には全サービスが利用できるようになるかもしれない。Googleの幹部が述べたというのだが、さてどうなるのだろうか。

「Google Apps」ユーザーは、グーグルの全サービスを利用可能になる(COMPUTERWORLD.jp)

 自分もさる場所での仕事で、Google Appsのアカウントを持って仕事をしている。もともとのきっかけは、メールの管理を外部に出してしまって管理コストを浮かせることだった。社内メールをGmailにしてしまって十分ということである。当初の目的通り、メールさえ、ただで使えればよいということだったのだろうが、自分としてはせっかくGoogleサービスを独自ドメイン名で使えるようになるのならば、なるべく多くのGoogleサービスを連携させて使えるべきだと思っていた。ところが、実質使えるのはGmailの他は、カレンダー、ドキュメント、サイトくらいである。ブログのBloggerYouTubeSNSであるOrkutなどは使えない。どうしても使いたければ、別に個別に登録しなければならないし、それは個人ユーザとして使うだけのことになる。


 個人ユーザには無償で提供してしているサービスを、法人ユーザには提供しないというのもおかしな話である。もっともサービスはベータ版なので、信頼性から法人ユーザにはお勧めできないというわけでもなさそうである。もともと買収したサービスについては、ID管理が別になっているからということなのであろうか。それにしても、OpenIDのようにGoogle AppsのIDでログインできるようにならないものかと思っていた。


 さらにサービスの中に、買収が噂されるTwitterが入るかどうかということも話題のようだが、特定のサービスが業務に使えるかどうかをあらかじめ決め付けるよりも、まずはサービスを利用可能にして、ユーザが使ってみて判断すればよいことのように思える。使えそうならばユーザの要望にそって機能を付加していけばよいし、SaaS型サービスだとそれも容易である。


 Google Appsは大企業ユーザには向かないという見方はあるだろうが、この大不況の時代にどの企業も経費的な余裕はない。コストをかけずに、あるサービスをうまく組み合わせて、創造的な仕事をしていくしかないわけだから、できるだけサービスを広げてほしいものである。クラウドそのものであるGoogle App Engineについても同様である。