GmailからPowerPointファイルが表示可能に

 毎月のようにGmailには機能が追加されていて、うっかりすると気が付いていないようなケースも多い。今回はPowerPointファイルをダウンロードせずにビューアで表示できることが加わった。すでに可能になっているPDF文書の表示機能と同じGoogle Docs Viewerの機能である。

GmailでPowerPointファイルを表示可能に(ITmedia)
GmailでPDFをダウンロードせずに表示可能に(ITmedia 2008.12.15)
「Gmail」のファイル閲覧機能が強化--PowerPointファイルの表示が簡単に(CNET Japan)

 さっそく自分宛にPowerPointファイルをGmailで添付ファイルとして送ってみた。Google Docsで読めるファイルならそのまま表示されるのだろうから、当然ながらOffice 2003以下のpptファイルならば、受信した添付ファイルの横の「表示」をクリックするだけでビューアが起動して表示できる(図)。



図 Google Docs ビューアでPPTファイルを表示


 もちろんPowerPoint 2007のpptxファイルならば不可能で、この場合は受信した添付ファイルの横に「HTML形式として表示」と表示されるだけである。もちろんシンプルなHTMLファイルとして内容は確認できるが、画像などは表示されない。pptxファイルの方がXML形式なのに、おかしな話ではある。OOXML形式とODF形式の互換性が取れるようになるまで、この状態は続くだろう。


 さて、PowerPointファイルでプレゼンをやる必要があるのは日常的だが、出先でやるときが一番迷う。昔だったらメディアにコピーしていって、行った先でプロジェクタに接続されたPCを借りるか、自分のノートPCを持ち込むかである。
 USBメモリのようなメディアだと、万一忘れたり紛失したりすることが怖い。USBメモリ2つにコピーしていったこともある。今はどこでもネット接続が保証されているから、オンラインでファイルを保存しておくこともある。原始的なやり方が、自分で自分宛にメール添付ファイルとしてPowerPointファイルを送っておくことである。また、MicrosoftSkyDriveのようなストレージに入れておくのも手である。Web関係の話をするのであれば、資料もどこかのWebにアップロードしておいて話をするときに、そこから読み出すのもスマートである。


 Gmailの今回の機能は、まさにメールにファイル添付とWebにプレゼン内容を作りこんでアップしておくのと、中間的な方法といえる。行った先で、仮にPowerPointがインストールされていなくてもよいことがミソであろう。pptxファイルだけ持っていって、PowerPoint 2003以下しかインストールされていないような状況が最悪である。本来、Webが全盛になってから、デスクトップ時代のプレゼンツールであるはずのPowerPointなど、もう必要はあるのだろうかと思っていた。特にWeb関連のプレゼンをするのにPowerPointで行うのは、何かダサイのではないかと思えたものだ。


 しかしOfficeファイルすべてが、PDF形式でも保存できて、オンラインオフィスでも不完全ながら表示可能になることによって、いろいろとプレゼンの幅は広がった。生のPowerPointファイルのコピーはあまりやりたくないので、IEだけでやるならOfficeでの「Webページ」としての保存・表示、すべてのブラウザで表示あるいは配布可能な「PDF文書」としての保存・表示、そしてGoogle Docsのビューアでの表示という選択肢が加わった。結局、楽なので、資料をわざわざWebページで作らずにプレゼンソフトで済ましてしまうことが、当分は続きそうだ。