新種インフルエンザ最新情報をTwitterで配信

 豚インフルエンザは、やはり新種インフルエンザと認定されたことで、世界中の対応も変わってきているようだ。国や体制の違いに拘わらず、自国を防衛しなければならないからである。世界規模となれば、やはりネットの出番となる。

豚インフルエンザ拡大地図が「Googleマップ」に ユーザーが作成(ITmedia)
米政府、豚インフルエンザの最新情報をTwitterで発信(CNET Japan)
Twitterが急成長、3月に米ビジターが930万人に(ITmedia)
Twitterでも豚インフル“猛威”「パニック助長」の指摘も(ITmedia)

 なにやら急にパンデミック(大流行、感染爆発や汎発流行)という言葉が「流行」しているような気がする。ネットで流れると、はじめはITに関係する言葉かと思っていたら、なんのことはない。シンドロ−ムやメタボリックみたいな使われ方と同じだ。どうもカタカナにすると、目新しいような印象を与えてしまう。中世のペストの流行や近代のコレラの流行のような「懸念」を示しているようである。


 新種インフルエンザはWHOによると危険度が上げられたようだが、豚がというよりやはり新種ウイルスだからということらしい。つまり現状では有効なワクチンがまだないということである。不幸中の幸いは弱毒性だということである。


 さて海外から帰国する人に対しての検疫が強化されるなど、各国とも自国内への感染に対する水際防衛対策が行われているが、まず必要なのは現状の正確な情報である。そこに現在のtwitterGoogleマップも使われている。米政府すら利用しているなど、一刻も早く公開の口コミ的に危険情報を伝える手段としてtwitterが有用という経験は、初めてのことではないだろうか。文字数からして、いわば町を歩いているときにみかける電光掲示板の速報ニュースのようなものである。


 ただ利点もあれば「懸念」もある。パニックや恐怖に陥った一部の人たちが誤った情報を誇張して伝えて、ますますパニックを増長しかねないという懸念である。デマや風評にもtwitterが機能しうるということだろうか。昔はこうした問題は電子メールだけだった。しかし新しいツールは、こうした経験を積み上げて有効性が認識され、定着していくものであろう。最近、twitter利用者が米国でも急増(930万人)していることが、それを示しているかもしれない。日本でも単なる個人の独り言だけでなく、新たな使われ方がされていくことだろう。