Windows 7 RC版が一般公開

 日本はGW期間中にWindows 7 RCが一般公開された。英語版ばかりでなく日本語版もダウンロードできるようになっている。Vistaのときはどうだったか調べてみると、正式版がリリースされる4,5ヶ月前くらいに、やっとRC版を出している。Vistaのときの反省とWindows 7で巻き返しをはかる意図にも見える。

Microsoft、Windows 7 RCを一般公開(ITmedia)
「Windows 7」RC版、米国で一般公開を開始(CNET Japan)
マイクロソフト,「Vista」製品候補版を公開(CNET Japan 2006.9.2)

 Windows 7 RCはインストールすると、有効期限は2010年7月までで、3月からPCが2時間おきにシャットダウンするようになるという。2010年初頭にも正式版がリリースされるだろうから、ほぼ1年弱の使用期限ということになる。一般ユーザからの評価、フィードバックを得たいというよりは、これはかつてのソフトウェアの「体験版」による販売方法と同じような気がする。ファイルが保存できないような機能制限はないが、OSだけにインストールしてそれなりに使い込むようになると、期限が来ると有償版を入れざるをえなくなるようなパターンである。今のオープンソースの時代に、何やら古典的な手法にも見える。また、正式版になったところで、どうせまたSP1とかSP2とか事実上のアップグレードがされるであろうから、有料版になっても同じことの繰り返しだろう。


 前にも書いたが、Windows 7こそ仮想化のゲストOSとして使えれば十分ではないかと思える。RC版ならばなおさらだろう。しかし、なかなかリソース面で特に32bitマシンだと、現状では難しいところだろう。


 Microsoftの目指すところとしては、今後はWindows Azureであり、それはWindows Serverによるクラウドの世界である。Windows ServerもWindows 7化していくだろうが、Windows 7Vistaの単なる延長なのか、Azureを意識した、よりサーバーに近づいたものになるのか、まだそのコンセプトはよくわからない。一方でネットブックへの対応版もあるだろう。クラウドの時代になって、ユーザにとっては単にOSの選択肢の1つとなるのか、クラウドの前提があくまでまずWindowsありき、あるいはWindowsユーザありきとなるのか、しばらく推移を見守るしかなさそうである。