Chrome OS と Android が統合される可能性
iPhoneに対抗するGooglePhoneというべきスマートフォン向けOに対して、ブラウザであるChromeからさらにWeb OSとされるChrome OSはネットブック向けとはいうものの、やや唐突に発表された感があった。現にChrome OS発表前に、Androidを搭載するネットブックが発表されたくらいだからである。しかしGoogle幹部によると、将来的にはこの2つのOSは統合される可能性があるという。
「グーグルの2つのOSは最終的に1つにまとまる可能性が高い」..(CNET Japan)
裏を明かせば、どちらのOSもGoogle得意の「20%プロジェクト」から生まれたものではないのだろうか。モバイル向けOSと、ブラウザから発するネットワークOSというべきか、同じOSとはいえ、出発点は全く異なるところにあったと思える。またハードウェアも携帯とPCという明確な違いが少なくとも開発開始当時はあったはずである。
ところが携帯はスマートフォンと呼ばれるものが登場し、常時Webに接続するようになりPCに近づいたといえる。一方でPC側は突如ネットブックが登場したことにより、モバイル性とともにWebに特化するような環境が必要になった。それがクラウドと結びつきつつあるChrome OSの流れだろうが、その結果、ネットブックとスマートフォンの間の距離は一気に狭まることになった。PC側からモバイルに近づいたのがネットブックであり、モバイル側からPCに近づいたのがスマートフォンである。そこでもし両者が何らか融合した形に発展するとすれば、その時こそChrome OSとAndroidが統合される時であろうという。
スマートフォンもネットブックも出現してからまだまだ日も浅いが、ネットの中で重要なポジションを占めてきていることには違いがない。そしてオープンソースでその両者のOSを持とうとしているのはGoogleだけである。スマートフォンとネットブックが融合してからのOSの統合なのか、むしろOSが統合されることによって、ハードウェアの融合が進むようにも思える。