Twitterが検索提携で黒字化の見通し

 リアルタイム性が重視されるTwitterも検索できるようにしたいということで、GoogleとMicrosoftのBingがTwitterに対して検索提携を持ちかけているとのことだったが、両方と検索提携がなされる見通しになったようである。これによって、Twitterは一気に経営黒字化がなされることになりそうである。

Twitter,検索提携で2500万ドルを確保-経営黒字化の見通し(ITmedia)

 たった140文字程度のメッセージだけで、ネット上でこれほどの影響力を持つことになるとは、まさにコロンブスの卵のような印象のTwitterである。Webのサービスではたとえ人気はあっても、なかなか収益を上げられるようなビジネスモデルを作り上げることは難しい。そんな中で、Twitterは、ブログでもSNSでもできなかったことを、いとも簡単に実現してしまったようにも見える。Webサービスの重さとしては正反対にも見えるYouTubeよりも早く黒字化になりそうである。


 人はいち早く情報が欲しくてネットにアクセスするわけだが、何もきちんと整備された情報ばかり求めているわけではない。特にリアルタイムでは情報が速いことと、簡単にその前後の流れがつかめることが重要なのだろう。詳しい情報は後で落ち着いてからで構わない。携帯でアクセスするならばなおさらである。そういえば2ちゃんねるでの「今北産業」という言葉を連想してしまった。「今、スレに来たばかりでまだ起きている状況が把握できません。誰か3行でこれまでの経緯を説明してくれませんか」という主旨の2ちゃんねる用語である。ショートメッセージと話の流れをさかのぼることができるTwitterは、まさにこうした状況にうってつけのようにも思える。他人の時系列のつぶやきを、ざっと読み流せばよいだけだからである。


 そしてそのTwitterに流れる情報も無視できなくなったのが、従来からの「Web検索」のジャンルである。ここではGoogleMicrosoftのBingが争いをしているタイミングだったので、Twitter側としては有利に交渉を進めることができたといえるだろう。結局は両者と契約を結ぶことに成功することになりそうである。それによってTwitterは経営が安定し、先日のようなハッキングに対するようなセキュリティも進むだろうし、またTwitterの新たな展開も期待できることになりそうである。またTwitterの副産物の1つとして、bit.lyのようなURL短縮サービスも注目されたように思える。140文字という制限があることによって、逆に発展するサービスもありうるということを示しているわけで、ネットにおけるシンプルさが新たなジャンルを開拓しうることを示唆しているようだ。