年末年始におけるセキュリティ対策

 年末年始や連休前の恒例のお約束ともいえるが、期間中のセキュリティ対策の呼びかけがなされている。しかし国内では暮れにきて、立て続けにセブンネットショッピングJR東日本のセキュリティの問題が発生している。企業内部の体制の問題というだけでなく、顧客である一般ユーザにも大きな影響を与えかねないところに大きな問題がある。これはユーザ自身が、自分の安全は自分で守れということでしかないということになる。

相次ぐ「Webウイルス」に緊急警告、Adobe ReaderやFlashを最新版に(ITpro)
IPA、年末年始の休暇期間中におけるセキュリティ対策を呼びかけ(CNET Japan)
年末年始におけるインターネット利用に関する注意事項(JPCERT/CC)

 国内の事件に限らず、GENOウイルスなどに見られるように、Webサイトを見ただけで感染する「Webウイルス」に対する一般ユーザの注意も必要である。実質的にはAdobe PDFやFlashを直接開けたり、Javaの実行にも問題がありそうである。いずれも最新版にこうしんしておけばよさそうではあるが、すべてのクライアントでそれが実施できているかであろう。


 年末年始は企業などの人間はお休みだが、オンラインショッピングなどのシステムは休みなく稼働している。逆に一般ユーザは休みを利用して、普段はあまりやっている暇がなかったショッピングやWebサーフィンを行う可能性も高いというわけである。またオンラインの年賀状やメールも届くというわけである。昔なら添付ファイルを開けたら感染、というパターンだったが、今はスパムメールで甘い誘惑の言葉でURLをクリックさせ、その先のWebサイトに罠が仕掛けられているということが圧倒的だろう。


 自分は年末年始は、逆にあまりネットに接続している時間も機会もない方なので、上記の心配はないのだが、むしろ時間があれば、セキュリティを含む複数のクライアントのメンテをしたいくらいである。しばらく電源さえ入れられてもいないが、まだ廃棄はしないマシンの各種アップデートやバージョンアップをしたい。本来、緊急アップデートなどをする必要があっても電源すら入れられていないマシンはその対象外になっているからである。ウイルス対策ソフトもとっくに使用期限が過ぎていたりする。年末年始の機会に、世の中でこうしたマシンが多く動き出すと考えれば、やはりこの期間に一般ユーザ必要なのは「利用」ではなく、むしろ「メンテ」なのではないだろうか。