Windows 2000とXP SP2のサポート終了

 とうとうMicrosoftWindows 2000 Serverのサポートは終了した。運用そのものはサポート企業ができるにしても、もしセキュリティ面で深刻な脆弱性が見つかったとしても、もはやセキョリティパッチなどは提供されなくなる。事実上のMicrosoftからの一方的な終了宣言である。

Windows 2000/XP SP2サポート終了で商機も(ITmedia)
MSが月例セキュリティ情報を公開、Windows 2000とXP SP2はサポート終了

 Windows 2000 Serverといっても、2000年だから現在まで10年が経過したとは言えない。サーバーなので新バージョンが出ても導入は数年後くらいになっている可能性もある。実質的には7、8年しか経過していないことになる。これは長いといえるのだろうか。クライアントに関してはともかく、サーバーに関しては長いとはいえないだろう。


 しかし終了宣言されてしまっては、現在も稼働しているWindows 2000 Serverを抱えている組織でも放置したままというわけにもいかない。そもそもこれまでOSを更新してこなかったとすれば、それは予算がなかったからという理由だけではなく、安定運用してきたからともいえるからである。安定しているものをわざわざリスクを冒してまでバージョンアップする必要はないからである。あるいはそこまでサポートする人間がいないかである。


 しかし現在も企業向けで10〜20万台の規模で稼働中であるという。これを一方的にセキュリティに意識のない企業と決め付けるのは簡単だろう。多くは人を割けないか、余裕のない場合になっている。とはいえ、これまで大過なく運用できていたものを移行を強いるのも本来はおかしな話である。


 やや救いがあるとすれば、Windows Serverはほとんどの場合、内部ネットのみで運用されていることであろう。内部的に不具合が生じても直接的には外部に影響はしにくい。とはいえMicrosoftに責任放棄された以上、なんとかしなければならない。いきなりWindows Server 2008 にしろというのもハードルは高い。


 自分は運用面では公私で関わったのはWindows NT 4.0 Serverまでだった。私的な部分はLinuxにして運用が楽になった。公的な部分でもそのうちLinuxに移行してしまった。 Windows Serverが必要なのはWindowsドメインにログインする必要があるからである。またそれが内部ネットワークを複雑なものにしている。それは全体的サーバーだけで部署単位のWebサーバーなどはLinuxで十分である。どうしてもファイルサーバーやWindowsドメインにログインさせる必要があるときはSambaサーバーを導入してWindows Serverの代用をさせる。コストがかからないという点では早くからLinuxに切り替えている方が得策である。ただ、これは人材がいないと対応できないのが現実である。


 これからはどう考えるか。Windows ServerかLinux Serverかではない。中小の企業こそクラウド移行を考えるべきであろう。自前のサーバーを持つという発想そのものを、この際見直すのである。WindowsLinuxかも関係がない。もちろんそのための人材は必要ではある。