イナバウアーの品格

 今年の流行語大賞を組み合わせてみただけで意味のないタイトルになった。流行というのは忘れられるのも早いので、どうしても最近のものの方が印象が強くなるのだが、「イナバウアー」も「国家の品格」も今年の前半の方の言葉なのに受賞した。裏を返せば今年後半の方があまりインパクトのある流行語がなかったということか。せいぜい「シンジラレナ〜イ」くらいだものな。例年なら必ずお笑い系のギャグの言葉が候補に上がってくるが、今年はそれもなかったようだ。あまり面白い芸人が出てこなかったか、流行語大賞の品格が上がって、あえてお笑いは無視したか。
 イナバウアーの荒川さんは品格があったが、その元締といえるスケート連盟は品格がなかったようだし、最近は各県の知事なども品格のない話を提供し続けているようだ。品格やモラルの低下の失望感から、逆に庶民は品格という言葉に反応したということか。国際的にもっとも品格に欠ける国は例の国ではある。自分に都合のよい主張があちらのプライドなのかもしれないが。
 「国家の品格」は早いうちに読んだが、おいらもオジさんになったせいか、思想的にはかなり自分に近い。もう10年くらい前にやや右翼的な同僚と話したとき「(右翼とかいうことより)日本人は武士道精神を忘れてきているのではないか。だから卑怯者が増えてきている気がする」などと主張した覚えがある。今のイジメ問題にしろ、子供とはいえ卑怯者が増えて、また苛められる方も基本的に精神が弱すぎる。親も含めて精神性が弱くなっていることも関係しているのだろう。というわけで? 品格を保ち続けて、真央ちゃんガンバレ。