平山相太

　シーズン的にサッカーの話題が多い。浦和優勝、アジア大会、高原ハットトリック、サッカーサポーターなら話題に事欠かない毎日だろう。Ｗ杯での不完全燃焼や中田引退などのストレスを、うまく忘れるような流れになったのだろうか。オシムマジックならぬ川淵マジックにサポーターはしてやられたということだろうか。
　次期Ｗ杯のキーマンとして早くから期待されていた平山だが、ホームシックで？日本に帰ってきてからどうもおかしい。レギュラーに定着できるんだかどうか、あまりパッとした活躍ができていないようだ。それに控えのときにハナクソをほじっている姿の写真を公開されて「ハナクソ王子」なる不名誉なニックネームまで付けられてしまったらしい。
　ただこの男、どうも憎めない雰囲気を持っている。オランダでもボロクソにこきおろされた経験もあってか、日本に来てからバッシングを受けても、あっけらかんとして別に気にもならないらしい。サッカーの技術的なことはわからんが、やはりコイツは大物だろう。身長があるのでヘッディングのシュートばかり目立つが、足のテクニックも洗練されれば手が付けられない選手になるだろう。もちろん反町監督あたりはブレイクすることを期待して、我慢して使い続けているのかもしれない。マイペース主義というか新人類というか、こういう大物がブレイクすると怪物になる可能性を感じる。マイペースといえば井川も相当なものらしいが、こちらはどうなることか。

　昔でいうと、こういう一見ボーッとしている怪物的存在といえば、ジャンボ鶴田を思い出す。こいつが本気を出したらどれだけ凄いのかと思わせたものだった。もっとも最後まで本気の時があったかどうかは、永遠にわからないままだった。
　平山には、中田ほどストイックでなくていいし、QBK(急にボールが来たので・・)みたいな言い訳がましいことを言わなくていい。常人の想像を超越した怪物としてブレイクしてほしい。